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新機能: 手軽にデバイス間通信を試せる Public Gate 機能をリリースしました

こんにちは、シニアエンジニアの松井です。

年末の大掃除の合間に現実逃避しながら書いています。みなさんは大掃除終わりましたか?

今年の7月に SORACOM Gate がリリースされてから、便利そうだけど VPG を使用するのが前提であるためなかなか手軽に試せない、という声を頂きました。

本日、Gate の機能のうち、デバイス間通信を手軽に体験できる、Public Gate 機能をリリースいたしました。これは、本来はお客様ごとに立ち上げる VPG(Virtual Private Gateway) をソラコム側でご用意し、どなたでもご利用いただけるように解放してご提供する事で実現しているものです。
AWS VPC への接続や、データセンターや他クラウドサービスへの接続などはお試し頂く事が出来ませんので、ご留意下さい。

すでに SORACOM Air の SIM を複数枚お持ちの方は、SIM 単位の VPG 利用料金 5円/日 だけで利用する事が出来ます。

設定方法

設定の方法は簡単です。SORACOM ユーザコンソールのグループ設定画面を開き、既存のグループまたは新規作成したグループにて SORACOM Air オプションの VPG を指定する項目で、リスト中にある「Shared VPG for Public Gate」を選択します。

VPGの選択画面

グループの設定が終われば、あとは Pubic Gate に接続させたい SORACOM Air SIM をそのグループに紐付けて、接続を行うだけです。もしデバイスが既に通信中であった場合には、再接続をする必要があります。
端末自体の機能(エアプレーンモードの有効・無効)で再接続をするか、もしくは最近リリースされたユーザコンソールの「セッション切断」機能を使うと簡単にセッションを再接続する事が出来ます(ただしデバイスが切断時に正しく再接続を行うように設定されている必要があります)。

セッション切断

主な使い方

  1. 遠隔地にあるデバイスをメンテナンスするために ssh ログインして設定変更などを行いたい
  2. 自宅の Raspberry Pi に Web カメラを接続し、ペットの様子をスマートフォンやタブレット端末等から見る

といったような事が出来ます。

注意事項

VPG 設定時の注意書きにもありますように、Public Gate は他のユーザと VPG を共有していますので、他のユーザの所有する SORACOM Air SIM から自分のデバイスへの通信が可能であるため、下記のような不正侵入等を防ぐための対策を十分に行って下さい。

  • WebUIやOS等の初期パスワードを変更する(例えば Raspberry Pi で pi/raspberry といったようなパスワードを使用しない、または鍵認証のみとするなど)
  • 不要なサービスを停止する
  • セキュリティアップデートを随時適用する

また、常に接続するという使い方よりは、検証を行ったり、なにかメンテナンスを行いたい場合にのみ使う事を推奨いたします。

ソラコム 松井