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[発表] IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」の欧州でのサービス提供開始!

Hello Europe,

このブログは(例によって)バルセロナに向かう飛行機の中で書いています。本日の発表は、IoT 通信プラットフォーム「SORACOM」の欧州でのサービス提供開始です。2017年2月27日より、「SORACOM Air for セルラー」のSIMカードの欧州での発売も開始しました。

MWC

図: バルセロナのMobile World Congressの展示ブースにて、グローバルチームと

これまでの背景

一昨年の2015年9月30日のSORACOMの日本でのサービス開始から約1年半が経ち、SORACOMのお客様アカウント数も5000を超え、ソラコムのパートナー・プログラムであるSORACOM パートナースペース (SPS)への登録企業も280社を超えました。

昨年末には、グローバル展開の最初の地として、米国でサービス提供開始しました。このグローバル版の「SORACOM Air for セルラー」は、ソラコムが複数の海外の通信キャリアと契約することで、120を超える国と地域に対応しています。つまり、このグローバルバージョンのSIMカード(以下、Air SIM Global)を1枚挿すだけで、120カ国でSORACOMの全てのサービスをご利用いただけます。

そして本日、欧州でのサービス提供をアナウンスしました。これまでご支援頂いたお客様、パートナー様に深く感謝を申し上げます!

本日の発表

本日の発表は、「SORACOM」プラットフォームの欧州での正式なサービス提供開始であり、もちろん、SORACOM Airのみならず、SORACOM BeamSORACOM Canalなど全9種類のサービスもサービス提供開始いたします。そして、欧州において、「Air SIM Global」の販売を開始いたします。

今回の発表に伴い、新たに「プラン」という概念を導入しています。プランによって、データ通信料、接続可能な国、サポートしているネットワーク(LTE、3G、2G)が異なります。以前米国で発売した「Plan01」に加え、今回、欧州向けには「Plan02」の発売を開始します。下記は各プラン毎の接続可能国となります。

「Plan02」は、欧州向きの設定となっており、欧州主要国でLTEも利用でき、欧州のデータ通信料金が比較的安くなっています。

Plan01の接続可能な国

Plan01

Plan02の接続可能な国

Plan02

このPlan02のSIMカードは、欧州5つの国(イギリス、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア)の Amazon の Web サイトにおいてご購入可能です。また、EU域内のお客様は、ユーザーコンソールから直接Plan02のSIMカードを購入することが可能です。

※2021年現在、plan02を上回る世界140を超える国と地域でお使いいただくことができる「SORACOM IoT SIM / plan01s」をご案内しています。plan01sはSORACOMユーザーコンソールからお求めください。

ユーザコンソールには、カバレッジタイプという概念が追加されており、日本国内をカバーするカバレッジタイプ(ジャパン・カバレッジ)から、グローバル・カバレッジに切り替えることが可能です。このグローバル・カバレッジに切り替えることで、このPlan02のAir SIM Globalもコンソール上で一括で運用・監視できます。

グローバルカバレッジへの切替

図: グローバルカバレッジへの切替

欧州のお客様は、下記のようにユーザーコンソールでSIMを直接購入可能です。

plan02のSIMカードの購入画面

図: plan02のSIMカードの購入画面

なお、コンソールの通信量履歴からもご利用頂いているプランを確認することができます。

コンソールからの確認

図: コンソールからの確認

このたび欧州で販売されるPlan02の特徴をまとめると、以下の通りです。

  • 欧州のエリア内でLTE/3G/2Gデータ通信を利用可能
  • 欧州内のデータ通信料金がPlan01と比べて安く欧州利用向き
  • 欧州のAmazon.comでSIMカードを販売
  • 欧州のお客様はユーザーコンソールでSIMを直接購入可能
  • SORACOMプラットフォームの全サービスを利用可能
欧州で発売するSIM

図: 欧州で発売するSIM

利用料金

「SORACOM Air for セルラー」のグローバル・カバレッジにおけるPlan02の利用料金は以下の通りです。利用料金は、SIMカードの購入費用である初期費用、SIMカードを保持する基本料金、データ通信の量に応じたデータ通信料金の3種類から成り、米国ドル(以下、USD)で課金されます。

今回の欧州発表に伴い、初期費用、基本料金、データ通信料金で新たにボリュームディスカウントを発表しています。

  • 初期費用 : 5 USD / 枚 (送料別、Amazonでは 国により異なる)
    • ボリュームディスカウント:  2 USD / 枚 (コンソールで500枚購入時)
  • 基本料金
    • データ通信開始前    0.00 USD / 日 (※ 1年間まで無料)
    • データ通信開始後    0.06 USD / 日 (例:一ヶ月使い続けると1.8 USD)
    • ボリュームディスカウント:  0.033 USD / 日 (501枚以上利用時)
  • データ通信料金  :0.08 USD / MB 〜
    • ボリュームディスカウント: 0.06 USD / MB (250GB以上利用時)

データ通信料金は、欧州主要国では0.08 USD / MB〜となり、ボリュームディスカウントがあります。各国での料金体系詳細は、こちら をご覧ください。SORACOM Beam以降のサービスは、ジャパン・カバレッジの料金と同様の料金テーブル (100円 – 1.0 USD換算)が用意されています。

さいごに

この発表と同時期に、バルセロナにてMobile World Congressが開催されています。株式会社ソラコムも4YFN (4 years from now)と呼ばれる世界中のスタートアップが集まった場所にブース展示しており、私も参加しておりますので、MWCに来られている方は是非遊びにきてください!

我々は、オープンでフェアでフレキシブルでプログラマブルな通信プラットフォームを提供することで、日本から、世界から、素晴らしいIoTデバイス、ソリューション、サービスが世に産まれることに貢献し続けていきます。

昨年の米国でのサービス提供開始に続き、欧州でのサービス展開を進めて参りますので、これからも応援のほど宜しくお願い致します。

Still Day One

チーム・ソラコムを代表して
玉川憲 (Twitter: @KenTamagawa)