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LTE-M 対応モデム「BG96」の Mini PCIe モデルを販売開始

ソラコム “Max” 松下です。

LTE-M という通信をご存知でしょうか?スマートフォン等でよく利用される LTE の省電力向け規格です。
既存の LTE 基地局が利用できるため、全国をくまなくカバーしつつ省電力通信を実現できる、 IoT と親和性の高い通信技術になります。
※ LTE-M の詳細は SORACOM Air for セルラー plan-KM1 (LTE-M) とデバイス群を発表 をご覧ください。

ソラコムでは昨年(2018年)に plan-KM1 と呼ばれる LTE-M 通信が可能な SIM ローンチと共に plan-KM1 が利用可能なデバイス3種(Wio LTE M1/NB1(BG96)BG96-TE-A および開発ボードキットBG96 (LGA パッケージ))を提供してきましたが、この度、このラインナップに加えて、さらにお求めやすいデバイスが登場したのでご紹介します。

BG96 Mini PCIe

BG96 Mini PCIe は、その名の通り Mini PCIe インターフェイスを搭載した LTE-M 対応モデム「Quectel BG96」です。

BG96 Mini PCIe

BG96 の LGA パッケージは基板への表面実装が必要でしたが、BG96 Mini PCIe であればホスト側に Mini PCIe インターフェイスがあれば取り付け可能です。

BG96 とは

BG96 は、すでに販売している EC21-JUC20-G 同様に UART 等のインターフェイスから制御し、AT コマンドだけで HTTP や TCP/UDP が送受信できる拡張 AT コマンドも用意されているため、マイコン側の実装工数を減らすことができるモジュールになっています。

また、データシートや AT コマンドリファレンスも Quectel 社のページに掲載(要ユーザー登録)されているため、開発しやすいというのも特徴です。

実際の利用方法

単体の開発時に利用できる開発ボードは 3G/LTE Cat.1/LTE Cat.M モジュール開発ボードキット Mini PCIe EVBKIT (以下、EVBKIT) が適用可能です。

EVBKIT

※ BG96 Mini PCIe にはアンテナが付属していませんので、別途 HW-MULTI-GA-RSMA 等をお求めください。

BG96 Mini PCIe には、本体に標準サイズの SIM スロットが実装済みです。 EVBKIT に取り付けた場合は EVBKIT 側の SIM スロット(標準サイズ) が優先されます。

対応している SORACOM Air のサブスクリプション(=IoT SIM)は plan-KM1 となります。
plan-KM1 は nano SIM サイズでのご提供となるため、 SIM サイズ変換用のアダプタ (nano SIM → 標準 SIM)もご用意ください。

※ SIM カードアダプタ利用時における SIM カードスロットの破損は保証対象外となる可能性がありますのでご注意ください。

plan-KM1 利用による「簡易位置測位機能」

2019年8月から開始した「plan-KM1 利用による簡易位置測位機能」ですが、もちろん BG96 Mini PCIe も対応しています。
簡易位置測位機能の詳細や料金については、以下をご覧ください。

購入方法

BG96 Mini PCIe は SORACOM ユーザーコンソール で、1個からお求めいただけます。

詳細な仕様は BG96 Mini PCIe の商品ページ をご覧ください。

あとがき

LTE-M(plan-KM1) の特色である省電力性を活かした IoT デバイスは、すでに北海道宝島旅行社様の事例(協力パートナー:エコモット株式会社)でもご採用いただくなど、着実に広がり始めています。

北海道宝島旅行社様 事例

すでに販売している Wio LTE M1/NB1(BG96)BG96 (LGA パッケージ) といったデバイスを並行して活用いただくことで、0から1へ、1から100へといったステップアップと、製品化までの速度が加速することが可能となります。

ステップアップ&量産

是非ともご活用ください!


ソラコム “Max” 松下