LTE-M 回線が SORACOM 特定地域向け IoT SIM / plan-D でも利用可能に

2020/02/12

テクノロジー・エバンジェリスト “Max” 松下です。

2018年7月の「省電力のLPWA セルラー通信 “LTE-M” の利用開始」以降、LTE-M を活用した様々なデバイスや事例が産まれてきました。例えば SORACOM LTE-M Button は省電力性を活かして「乾電池で動くボタン型 IoT デバイス」を実現しています。

これまで SORACOM で LTE-M 回線が利用できるサブスクリプション(プラン)は「SORACOM 特定地域向け IoT SIM / plan-KM1」だけでしたが、その LTE-M 回線の利用環境について選択肢が増えます。

SORACOM 特定地域向け IoT SIM / plan-D でも LTE-M 回線が利用可能となりました。

plan-KM1 / plan-D plan-KM1 / plan-D

LTE-M とは

LTE-M は LPWA (Low Power Wide Area-network; LPWAN とも言われる) の一種で、既存の LTE 通信網や基地局を利用する「ライセンス系 LPWA(セルラー系 LPWA)」に分類される通信です。

LPWA 分類 LPWA 分類

LTE-M の詳細は SORACOM Air for セルラー plan-KM1 (LTE-M) とデバイス群を発表 をご覧ください。

SORACOM における LTE-M 回線の利用

SORACOM で LTE-M を利用したい場合は、以下からお選びいただくことができます。

plan-D においての料金体系はこれまでと同様となっており、基本料 10 円/日/回線に加えてデータ通信料 0.2 円~/MB となっています。詳しくは 特定地域向け IoT SIM / plan-D をご覧ください。 (plan-D / LTE-M 専用料金体系というものはございません)

すでにお持ちの plan-D を LTE-M 回線に対応させるためには?

すでにお持ちの plan-D は、切り替え手続きや申請は一切不要で今すぐご利用いただけます。実際にお使いいただく場合は LTE-M 対応モジュールや LTE-M モジュール搭載デバイスと組み合わせる必要があります。 plan-D で LTE-M 回線に対応しているデバイスについては、 本ページ後半で紹介している「plan-D による LTE-M 回線対応デバイス」 をご確認ください。例えば GPS マルチユニット SORACOM Edition はお手元の plan-D で利用いただけます。

選択の目安について

まず、注目したいのは通信の量や頻度に応じた費用面です。
plan-KM1 は基本料が 100 円/月/回線です。また 利用中の回線数が 101 回線を超えた分は基本料が 90 円/月/回線となることから、安価に回線を維持したい場合に適しています。
一方、 plan-D はデータ通信料が通常の 3G/LTE と同等であるため、データの量や送受信頻度が高いことが見込まれる時に検討できます。データ量の目安としては 400 KB/月/回線を上回る場合は plan-D が、それ以下の場合は plan-KM1 が有利となります。

機能面では、簡易位置測位機能は plan-KM1 に特化したものとなります。機能の詳細は簡易位置測位機能の設定ガイドをご覧ください。

金額は税抜きです

SORACOM サービスを利用したデータ量を削減する方法

月間 400 KB/回線というと、少ないように感じられますが、データ量が増える要因の中に「プロトコルオーバーヘッド」そして、「リッチテキストフォーマット」があります。実はこれら 2 つの要因は SORACOM サービスを利用することで、かなり軽減する事が可能です。

プロトコルオーバーヘッドは、例えば HTTP におけるヘッダ部が該当します。また、TLS(SSL)における暗号化の通信前に行われる情報交換も含まれます。これらは SORACOM Beam / SORACOM Funnel / SORACOM Funk を利用することで、限りなくゼロに近づけることが可能です。

リッチなテキストフォーマットについては バイナリ―パーサー機能が利用できます。これは、デバイスからはバイナリフォーマットで送信しておきつつ、クラウド側では JSON といったリッチなテキストフォーマットで受け取ることができる機能です。

SORACOM サービスでデータ量を削減する SORACOM サービスでデータ量を削減する

この 2 つの機能を組み合わせることにより、これまでデバイスから「JSON + HTTP + 暗号化」で送信していたデータを「バイナリ + UDP」とすることも可能です。通信量の削減のみならず、暗号化の計算が不要になるほか、通信モデムの稼働時間も減らせることを考えると、省電力化にも役立つ仕組みです。

実際、WHILL 様はバッテリーのライフタイムを延ばすために SORACOM Beam をお使いいただいています。この事例は SORACOM Beamが新たにUDP to HTTP変換に対応 をご覧ください。

plan-D による LTE-M 回線対応デバイス

plan-D による LTE-M 回線での利用が確認できているデバイスは以下の通りです。お求め方法は各商品ページをご覧ください。

あとがき

IoT は多種多様な用途に適用可能で、今後も歩みが止まることは無いでしょう。そうなると、今ある技術や料金プランだけではマッチしない可能性が出てくるわけですが、そのような環境において大切なのは「選択肢がある」事だと考えています。

ご提供を開始した LTE-M 回線の選択肢によって、より一層 IoT をビジネスで活用できる可能性が広がればと考えています。

― ソラコム “Max” 松下


Posted by Max at 2020/02/12